ティルト&リクライニング車椅子「クイッキー/IRIS」に乗ってみた。メリット・デメリットは?

車椅子

こんにちは!なんぺ(@nanpechan)です。

遠位型ミオパチーの進行でいくつものティルト&リクライニング車椅子を試乗しています。

さまざまなデモ機を試してもしっくりこなかった原因の1つに、ティルトをしたときの不安感・気持ち悪さがありました。

なんぺ
なんぺ

座面がそのままの位置で後ろに倒れていくのが、酔いそうな感じになって

そこでネットを検索して見つけたのが、サンライズメディカルジャパンのクイッキー/IRIS

レールに沿ってティルトする特殊な作りなんです。

なんぺ
なんぺ

実際に乗ってみた率直な感想をまとめました!

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クイッキー/IRISのメリット

メリット1:レールに沿ってティルトするから安全・自然な動き

初めてクイッキー/IRISに乗ったとき、

なんぺ
なんぺ

ふわっとしない〜!体がラク〜!

と驚きました。

新開発のティルト方式=IRISによってシート部分全体が、ユーザーの重心位置を中心としてアーク型のレールに沿って円を描くようにスライドします。

引用:サンライズメディカルジャパン

というだけあって、とても自然な動きなんです。

それに車椅子が後ろに倒れそうな不安感がありません。

メリット2:介助者が使いやすい

持ち手の角度が変えられる

外出時に車椅子を押してくれるのは、いつも同じ人とは限りませんよね。

介助者によって身長はさまざま。

押しやすい車椅子の持ち手の高さも違います。

でもクイッキー/IRISなら無料オプションで角度を変えられるストローラーハンドルにできます。

なんぺ
なんぺ

介助者が押しやすければわたしも安全!

また、わたしのマンションはエレベーターがせまく車椅子1台と介助者1人がぴったり乗れるサイズです。

持ち手をパタンとたたむことで介助者がより車椅子に近づけエレベーターに乗りやすいです。

ティルトの角度計

自分にとってちょうどよい角度が見つかったら、次もまた同じ角度にしたい!

だけど大体こんな感じ?で決めるしかないですよね。

クイッキー/IRISにはティルトの角度計がついているんです。

判断基準が目に見えて分かるので、

  • 外出する時は10度
  • おしりが痛くなったから25度
  • 体がしんどくて休憩したいから35度

など自分にあった角度が決まれば介助者に簡単にお願いできます。

なんぺ
なんぺ

具合が悪いときに、あともうちょっと〜、あ!行き過ぎたって調整するのってしんどいですもんね…

メリット3:折りたたみ方が違うからガタガタしにくい

クイッキー/IRISは、

  • ヘッドレスト
  • フットレスト
  • タイヤ
  • シート(座る部分)

に分解できます。

リクライニングをつけないティルトだけのものなら、背もたれを座面側にペタンとたためます!

なんぺ
なんぺ

慣れるまでは分解に少し時間がかかりそうでした。でも一つ一つが小さくなるので、小さな車にも載せられるのが嬉しいポイント。

そしてこのたたみ方のおかげで、道路で走行するときにギシギシと車椅子が捌けそうな感じにならないんです。

メリット4:デザインがすっきり

日本製の車椅子(特にティルト&リクライニング)ってどうして変にカラフルなんでしょうか。

フレームカラーのことではありません。

自分では選べない部品の色が妙に鮮やかだったり、せっかく素敵なフレームカラーにしても塗装できない部分がむき出しのシルバーのままだったり…

その点、クイッキー/IRISはフレームカラー以外は全て黒。

ティルトや持ち手の角度調整のレバーも黒。

またIRIS機構のおかげで、座面の下もなくすっきりしています。

なんぺ
なんぺ

たかがデザイン。たかが色。かもしれません。でも車や自転車だって気に入った色やデザインを選びますよね。車椅子はそれ以上にずーーっと1日中乗るものなんです。

なんぺ
なんぺ

車椅子が心を後押ししてくれることもあるんです!

クイッキー/IRISのデメリット

デメリット1:公費助成が受けられない可能性あり

この車椅子、国内メーカーのティルトリクライニング車椅子と比べるとお値段が高いんです

そのため公費助成を受けるための更生相談所での判定の際に、

  • 国産の車椅子ではいけないのか
  • この車椅子でないといけない明確な理由

をはっきり説明できないと許可が下りない可能性が高いです。

車椅子の判定基準は自治体によって違います。
なんぺ
なんぺ

ほかによい車椅子がなければ、判定が下りなくても自費で買おうかと思っていました

デメリット2:長く使うと持ち手に遊びができる

メリットで書いた持ち手の角度が変えられる点。実はデメリットでもあるんです。

デモ機は何人もの人が試乗して、輸送を繰り返されています。

それもあってか、持ち手の部分が少しギシギシして遊びが出ていました。

長く使用していると、どうしてもガタつきが出てくるのかもしれません。

デメリット3:一般的な空気入れが使えない

お借りしている間に、タイヤに空気を入れようとしました。

でも、バルブと空気入れがあわない!!!!

うちにあるごくごく一般的な自転車用の空気入れでは使えませんでした。

クイッキー/IRIS購入時に空気入れも購入すればよいことですが…

出先でタイヤの空気が少ないことに気づいたとき、どこかで空気入れを借りられないのが困りますね。

なんぺ
なんぺ

室内では気づかなくて、道路を走って始めて空気のなさに気づくことありません?わたしだけか…

デメリット4:修理部品がすぐ手に入りにくい可能性

クイッキー/IRISは日本製ではありません。

アメリカのサンライズメディカル社で作られ、日本国内ではサンライズメディカルジャパンで販売されています。

そのため、修理が必要になったとき、もしサンライズメディカルジャパンに部品がなければ、アメリカから取り寄せなくてはなりません。

なんぺ
なんぺ

ただ、フレームは生涯保証されているほど丈夫みたい

デメリット5:連絡の取りにくさ

普段お世話になっている車椅子の業者さんからデモ機を依頼した際、数週間返信がありませんでした。

数回メールや電話をしてくれ、実際にお借りできたのは数ヶ月後。

たまたまかもしれませんが、スムーズに連絡が取れないのもいざというときの不安材料の1つです。

なんぺ
なんぺ

辛口ですみません…クイッキー/IRIS自体は本当によかったんです!

まとめ

普通の車椅子に乗るのはもうしんどい。

でもしっくりくるティルト&リクライニング車椅子がなかなか見つからない人に試してほしい1台です。

クイッキー/IRIS

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